一世風靡した 2 ball putter の登場で、多くの人がオデッセイのパターに買い換えたと思う。上から見ると、ゴルフボール大の白い円が2つ一直線に並んでいるあれである。しかし、登場したのは21世紀の始めなので、すでに、2 ball putter から 別のパターに買い換えている人も多い。最近は、それほど見かけなくなってきている。
この時に、ピン型(L字のパター)から、2 ball putterのようなマレット型に替えた人も多いことだろう。マレット( = mallet ) は木槌のことだそうだ。私には、どう見ても、マレット型のパターが木槌には見えない。ピン型に対して、ヘッドが大きいので、誇張されたのだろう。
見た目の違いもさることながら、通常のピン型とマレット型はヘッドの重心配分が違う。
シャフトに対して、ピン型は先が重いが、マレット型は一様になるように設計されている。もちろん、そうでないものもあるので、上の写真のように重心を取って見るとわかる。
やり方は、両手の人差し指にパターをのせ、指同士を近づけるだけである。重心の位置で、二本の指が合わさる。原理は、重い方が摩擦も大きくなるからである。指同士を近づけると、どちらかに、重心が偏る。偏った方には、重みがよりかかり、摩擦力が大きくなり、滑りにくくなる。重心から離れている側の指が、動きやすくなり、結局、同じ、距離のところまで動かせる。これを繰り返すと、両方の指が重心に近いところで、くっつくことになる。
ピン型の一般的な重量配分なら、重みをパターの先端に感じるか、全体に感じるかの違いになり、まっすぐ引くイメージの人には、マレット型の方が向いているかもしれない。
パターにはライ角がついていて、シャフトは、ヘッドから直角に伸びているわけではない。体の軸の中心から離れたところで、ボールを打つので、まっすぐ引いて、まっすぐ打つのは難しい。筆者は、板の間で、つなぎ目を利用してパター練習をするが、意識しなければ、ヘッドが円周上をなぞるのがよくわかる。ピン型はこの動きに合わせて、自然にヘッドが回るように補正してくれているとも言える。
売り場で、短時間でパターを選ぶのは難しい。しかし、感覚を優勢して決めて見るのも一案かもしれない。ひょっとすると、打ち方にパターがあっていないかもしれない。比較的パターを変える人も多いので、中古品も多く出回っている。確信が持てない場合は、中古品で探すという手もある。