ラウンドもできず、もっぱら、室内で練習する日々が続く。幸にもゴルフ練習場も、ゴルフ場も休業要請が出ていないが、外出自体を控えるように要請されているのに、出かけるわけにもいかない。
さて、室内でのアプローチの練習には、スチロールボールを使っている。パター練習マットの上で、カップを狙って、行っている。距離は、せいぜい1.5mほどだろう。
しかし、コースでやる同じミスがでる。室内のパターマットの上では、流石にダフリは起きないが、トップはでる。
アプローチでは手首は使わない
まずは、私の中の永遠の課題、アプローチで「手首は使うのか、使わないのか?」だ。
どの動画やサイトの記事を見ても「手首は固定」と、解説している。しかし、テレビや動画でプロのアプローチをスロー再生すると、手首は動いている。アプローチは普段のショットの小さいやつと思っていたので、手首は使って良いと思っていた。
しかし、やっと、最近になってわかってきたのは、普通のアプローチなら、「手首は固定するのではなく、使わない」のが正解のようだ。ショットでも実際は、手首は使っていない。ただクラブを上げて下ろす動作の中で、曲がったり伸びたりするだけだ。逆に、強く打とうと、手首を意識的に、開閉すると、大抵ダフる。
5ヤードほどのアプローチなら、振り幅が小さいので、ほとんど手首は動かない。しかし、40ヤードなら、腰ぐらいにはクラブをあげるので、自然な振り戻しで、閉じて、インパクトに向かって、開いていく。逆に、5ヤードほどのアプローチで積極的に手首を使っても距離が全く合わせられない。
アプローチの打ち方の解説によくあるように、手首を意識的に使うと、ボールに当てるのが難しくなる。腕の支点に加え、手首の支点も考る必要がある。ボールの直径ははわずか4cmほどで、正確に当てるには、5mm程度の精度が必要だ。支点が多くなれば、なるほど、正確に当てるのは難しい。
「卓球だって、テニスだって、動くボールに当てられる」と言うかもしれないが、ラケットは、クラブに比較すれば格段の大きさだ。また、ゴルフは当たれば良いわけでもない。年齢を重ねると、正確に打つのは難しくもなる。
釘を打つのに、大上段に構えてから振り下ろしても、まず、当たらない。パターは、背骨を軸にするイメージなので、支点が一つのイメージだ。それでもダフることがあるのだから、支点はできるだけ少なくするに越したことはない。
手首を使うと始まる負の連鎖
YouTubeの星野英正「オレに任せろ!」を何本か見た。これでわかったのが、やはり、「手首を使うのは間違い」ということだ。
星野英正プロの解説によると、次のような負の連鎖が起こるというのだ。
- 手首を使うとダフる。
- 普段からダフリ気味なので、打とうとする距離に適正な振り幅より、大きめになる。
- 大きな振り幅では、さらに手首を使うようになり、さらにダフる。
普通の人が50ヤードぐらいの振り幅で、30ヤードを打つと、距離を合わせる為に、クラブを減速させる。これで、手首は、インパクト前に戻りやすくなり、ダフりやすくなるというのだ。
悪いことに、この振り幅で、トップしたら、間違いなくグリーンオーバーになる。今度は、トップが出ないように、手前を狙い、また、ダフる。
対処法は、「バックスイングを極力小さく」と解説していた。くるぶし位までしかクラブをあげなければ、手首を使う暇がない。私は、「パターぐらいのゆっくりしたスイング」を心がけていたのだが、インパクトの瞬間に速くなったり、中々、我慢できない。これからは、小さいバックスイングで練習してみようと思う。
手首はいつ使う?
星野英正プロの動画には、手首を大きくコックしているアプローチもある。この時も使っているわけではないようだ。
さて、手首を大きくコックするのは、バンスを使って、フェースを開いてスピンをかける時だ。状況としては、ガードバンカー超えてすぐにピンがあり、ライは芝が短く刈ってあるところだ。バンカーでなくても深いラフでも同じだ。
バンスは、フェースの底面のことだ。ウェッジなら、通常、8度ほどの傾きで、盛り上げてある。パターの底面は平らだから、バンスは、全くつけていない。ウッドもそうだ。
バンスは、地面に当てて、クラブが潜り込むのを抑える。サンドウェッジに大きなバンスが付いているのは、その所為だ。
短いラフの上からのアプローチなら、まず、間違いなくボールを拾える。しかし、芝が短いところでは、私の場合、ミスショットがよく出る。
星野英正プロは、バンスからヘッドを落として、打つと言うのだ。まるで、バンカーショットのようだ。地面で跳ね返るように思うが、硬い土でなければ、芝が凹んで、ボールの下にフェースが入ると言うのだ。バンスから芝に当てるので、ターフは削り取られると言うより、強く擦った跡が残る。
今まで、私は、何とか、ボールの下に、クラブのエッジが入るように、鋭角にクラブを入れたり、手前で落として地面に並行に移動させるイメージなどで、試していたが、どうも、うまくいかない。前者はダフるミスがよく出て、後者はトップがよく出る。普段の時も、もう少しバンスを使って、打った方が良さそうだ。
ただ、障害がないなら、普通に、アプローチするのが正解だ。
手首を使わないアプローチはどうやって打つ?
さて、手首を使わないなら、どうやって、ボールに力を加えるのか?
腕だけで打つ「パター打ち」?これもあるにはあるが、短くて、転がしでOKな時だ。パターで打つ手もある。
20~30ヤードで、手前がラフなら、グリーンまでは、球はあげなくてはならない。しかも、手首を使わずに。
星野英正プロは、「ボールを投げるイメージ」と解説している。何も考えずに、手で投げて、アプローチをすると、自然に、下半身を使っている。遠投するわけではないので、腕や手は、ほとんど使っていない。
と言うわけで、正解は、「下半身で打つ」だ。また、距離を出すショットと違い、しっかり握って良いそうだ。ダフリ防止にもなるし、正確度も上がるそうだ。
まとめ
- トップが出るのはダフリの裏返し
- ダフリをなくすには、手首を使わない
- バックスイングを極力小さくする
- 下半身を使って、力を伝える(=ボールを手で投げるイメージ)
- グリップはしっかり握る
- バンスを使う