8月はドライバーショットが、まあまあで、100超えも8月3日以来出ていない。ただ、パット、ショット、アプローチもそこそこ良く、全体的に調子が良い印象だ。
しかし、安心して、練習をサボったのが効いたのか、だんだん、ドライバーショットがおかしくなってきた。発端は、Zeppのセンサーで、久々にスイングを計測してみたことにある。何と、ドライバーショットのヘッドスピードが 30 台に落ちているのだ。アイアンショットなどは、そう変化していないが、ドライバーショットだけ、落ち込みが顕著だ。Zeppのアプリでの評価スコアも90点台が出ていたのが、70点台も出る有様だ。特に悪いのは、テンポで、バックスイングとダウンスイングの比率が目標の3:1から大きく外れ、4台も出る始末だ。確かに、飛ばそうとせず、前に飛べば良いなどと思っていたが、力みはしないが、ゆっくり振っているつもりもなかったので、ショックだ。確かに、飛距離が出ていなかったので、当たり損ないばかりだろうと思っていた。
テンポは、気をつければ、治るが、何となく、本調子にならないまま、練習は終わった。ヘッドスピードは上がったが、方向が、安定しない。チョロ、天ぷら、スライス、フックとなんでもありになってしまった。左への突っ込みも大きくなっているのが、手の軌跡からわかった。
そこで、あらかじめ、撮ったビデオを女子プロの動画とじっくり見比べてみた。プロのスイング画像は、ゴルフダイジェストのサイト(選手情報)で探せる。私は、身長が同じ程度で、30歳台の女子プロ、下村真由美を選んでいる。あまり若くても、柔軟性などが違い、スイングが真似できないからだ。
まずは、トップの位置。
女子プロの画像は無断で使えないので、主要な部分を線画で表現した。
下半身や上体の捻転等は、ほぼ、同じ感じだ。
気になるのは、プロは、左腕が殆どまっすぐで、私はかなり曲がり、体に巻きつくようになっていることだ。この為、ドライバーシャフトは、飛球線方向を通り越して、いわゆる、クロスになっている。
オーバースイングということになる。腕が巻きついてしまっているので、腕を解くのに、ワンテンポいるはずで、クラブは少し遅れるはずだ。
ボールの位置は、私の方が遠く、前傾も浅い。その影響か、肩も水平に近く、手の位置も低い。プロの手の位置は、高く、もっと、胸の正面に近い。つまり、プロは、肩と両腕の三角形を保ったまま、トップを作っている。私は、大きなバックを作るために、必要以上に、クラブを回転させようとしているようだ。左腕が巻き付くのもその為だろう。
さらに、素振りで、トップの位置を確認していると、左肩が、上に動くことに気がついた。肩をすくめると、位置は5cmぐらい上がる。こんなに変わったら、いつも良いインパクトをするのは難しくなる。
なぜ上がるか?肩は上がるようにできている。腕(肘?)が肩より上に上がれば、合わせるように動く。これは、良い指標になる。肩のラインより、腕をあげると、肩がクッと上にずれる。手を上げすぎているかは、これで分かる。
正面から見て、顕著な違いも見つけた。トップで、私は右足のつま先が浮いていることだ。つまり、この時点で、かかとよりに重心が移ってしまっているはずだ。
次は、ダウンスイングで手が肩くらいにきたタイミングだ。
正面からのビデオを見ると、プロは、背骨を中心に回って、下半身(=腰)が動いているように見える。尾てい骨の位置は、あまり変わっていないように見える。また、下半身と上体の捻転差が解けていない。
私は、左に大きくシフトしている。上体は、すでに、捻転を解いてしまっている。それは、肩が回ってしまっていることで分かる。
後方からのビデオでもはっきり分かる。プロは、両肩を結んだ線が、下(地面)を向いている。しかも、左肩は、まだ、ボールの方向にある。私の場合、すでに、肩は地面と水平になり、左肩は、すでに、ボールより目標方向に回転している。
つまり、私のスイングでは、「上体を捻転したのが、解けてしまっている」、あるいは、「上体から、回転させている」ということだ。
必然的に、プロは、手がまだ、飛球方向に対して後ろ(体の右)にあるが、私の手は、すでに体の前に出てきている。手が下がる前に、この位置では、インパクトで、手が元の位置に戻らないのは、当然だ。このまま、回れば、インパクトで、手は、アドレスより、高い位置、体から離れたところになる。
私の場合、右腰を左に大きく水平移動して、左に動くことで、回転しようとしている。実は、最初にスイングを習ったときに、左に動くように教えられた。それが、残っているのだろう。
しかし、以前の記事「ヒップターン予習」で、プロの動きを見てみると、左に動くこと自体は、悪くないようだ。しかし、頭の動きが全く違う。プロは、腰全体が左に動いても、頭の位置は変わっていない。当然、背骨は右に傾いていく。私の場合は、垂直に背骨は立ったままだ。これでは、腰が左に動けば、頭もついていく。
原因は、上体を先に回しているからと思われる。よくよく思い返してみると、ダウスイングで、上体の捻転をまず解いている。ダウンスイングでは、まず、腰だけを回転させなければ、プロのようなスイングにならない。と言っても、腰に上体はつながっているので、腰を回せば、上体もついて、回る。あくまで、「動かすのは下半身だけ」ということだ。これが、”下半身リード”ということのようだ。
プロのダウンスイングは、雑巾を絞るような動きになっている。右脇を縮めるような動きだ。ラジオ体操で、脇の屈伸をするあの感じだ。もし、右脇が縮まった感じがなければ、上体は、腰と一緒に、左に移動して、頭も動いているはずだ。頭の位置が動けば、肩の位置も動き、クラブを毎回同じ位置に戻すのに苦労することになる。
絞るような感じとは、おへその前には棒、頭は上からは、押さえられている状態で、スイングするイメージだ。猫を仰向けで、落とすと、くるりと回って、足から着地する。あの感じだ。ただし、猫は、頭、前脚、後脚とひねりを戻すが、ゴルフは逆だ。そもそも自然な動きでないので、難しいのかもしれない。
しかし、思い返してみると、重いものを振り回す場合は、確かに、下半身が先だ。ドライバーのように軽い物を重い物として振らなければならないところに、難しさがあるのかもしれない。
これまでで、もう結果は見えているが、次は、シャフトが地面と水平になるところだ。
プロは、脚の付け根ぐらいまで、手が降りている。私の手は、プロよりもっと体の前にある。プロは、体のすぐ近くだ。
ここで、プロは、左肘が少し曲がっていて、力が入る感じだが、私の左肘は伸びきっている。左肘の動きは、プロと、私で逆だ。プロは、伸びきった状態から、少し曲げるが、私は、トップで曲がり、ダウンスイングでは伸びきっている。
また、私は、右肩が落ちているので、右肘は90度ぐらいに曲げて、クラブが地面に当たらないようにしている。ダウンスイングの最初で、上体の捻転差を解いているので、手が体の前に来てしまう。最近は、腕は、自然に回るから、意識的には下ろしていないことも関係しているのだろう。グリップエンドをヘソに当てるつもりで、下ろす感じが必要だろう。アドレスの時の腕の位置に戻るように意識しても、イメージができる。
プロは、右肩が落ちず、手が体の近くを通る。右肘は135度程の角度で、私のように、90度近くは曲がっていない。これも、上体の捻転を解いていないからだ。プロは、この時点でも、左肩が見えるくらいの位置だが、私の左肩は回ってしまっている。
インパクトでは、プロの腰はさらに回転して、90度ぐらいになっているように見える。飛球線の後ろからの画像では、完全にお尻がこちらを向いている。
私の腰はそれほど回転しておらず、全体的に、前(ボールに近づく)方向に出ている。結局、腰を回転するのに、左腰を軸にして、右腰だけを前に出してしまっているのだろう。プロは、背骨(尾てい骨)を中心にして、右腰が前に出る分、左腰は後ろに行っている。
どうやら、バックスイングのスタートを直せば全て解決しそうだ。
まとめると
- トップは腕と胸でできる三角形が壊れない程度。後ろに手を回しすぎない。
- 前傾が浅いのに、高いトップを作ると、左肩が上がる。(=腕を肩より上げれば、肩の位置は上がる。アドレスでは、腕は肩より下なので、トップで、腕は、肩より上に上げられない。高いトップにするには、ある程度、深い前傾にして、角度で高さを稼ぐ必要がある。)
- 切り返したら、下半身から、回転を始める。上体の捻転はキープするイメージ。
- ダウンスイングは、グリップエンドをヘソに引きつける。(アドレスの手の位置を通過するイメージに)
- 右腰は、バックスイングで、後ろに移動して、ダウンスイングで、左に移動して、元の前後位置に戻る。(=一度も、最初の位置から、前に出さない。)
- ダウンスイングで、右脇を絞る。頭のすぐ上に天井があるイメージで、振り抜く。
さて、今度こそ、スイングは完成するのか?